経営改善ガイド

訪問看護ステーションのKPIダッシュボード|業界平均と比較できるテンプレート【2026年版】

開業から6ヶ月が経過し、本格的な事業成長を目指す訪問看護ステーション経営者の皆様へ。本ダッシュボードは、日々の運営状況を客観的に把握し、課題解決とサービス品質向上に繋げるための強力なツールです。業界平均値との比較を通じて、貴ステーションの強みと改善点を明確にし、持続可能な経営基盤を構築するための羅針盤としてご活用ください。特に、看護師人材の定着、利用者数の安定的な確保、そして複雑な請求業務の効率化に焦点を当てています。

使い方

  1. 各KPIを定期的に計測し、データとして蓄積してください。
  2. 貴ステーションの実績値と業界平均値、目標値を比較し、乖離の原因を特定しましょう。
  3. 特に目標値から大きく下回っているKPIについては、具体的な改善策を立案し、実行計画に落とし込みます。
  4. 改善策実施後は再度KPIを計測し、その効果を検証します。このPDCAサイクルを継続的に回すことが重要です。
  5. ダッシュボードは四半期に一度、経営会議で全体状況をレビューし、次期の戦略に反映させるためのツールとして活用してください。

月間延べ訪問回数(常勤換算1名あたり)

重要度:

オペレーション改善

常勤換算の看護師・療法士1名あたりの月間訪問回数。生産性の重要な指標です。

業界平均
180回
目標値
200回以上
算出方法: (月間総訪問回数) / (常勤換算職員数)測定頻度: 月次

利用者一人あたり月間単価

重要度:

売上向上

一人の利用者から月に得られる平均収益額。サービスの提供頻度や加算取得状況を反映します。

業界平均
60,000円
目標値
65,000円以上
算出方法: (月間総売上) / (月間利用者数)測定頻度: 月次

看護師稼働率

重要度:

オペレーション改善

看護師が訪問業務に費やした時間の割合。効率的な人員配置とスケジュール管理の指標です。

業界平均
50〜60%
目標値
65%以上
%
算出方法: (月間総訪問時間) / (月間総勤務可能時間)測定頻度: 月次

居宅介護支援事業所からの新規紹介件数

重要度:

顧客管理

ケアマネジャーからの新規利用者紹介数。営業活動の効果と地域連携の指標です。

業界平均
月3〜5件
目標値
月5件以上
算出方法: (月間新規紹介利用者数)測定頻度: 月次

介護・医療保険請求返戻率

重要度:

オペレーション改善

請求したうち返戻(再請求)になった割合。事務処理の正確性と効率性を示します。

業界平均
3〜5%
目標値
3%以下
%
算出方法: (月間返戻件数) / (月間総請求件数) * 100測定頻度: 月次

特定事業所加算取得状況

重要度:

売上向上

質の高いサービス提供体制を評価される加算の取得状況。事業の信頼性と収益に直結します。

業界平均
取得を目指す
目標値
取得
取得/未取得
算出方法: 定性評価(要件充足の有無)測定頻度: 月次

看護師定着率(1年後)

重要度:

人材管理

採用した看護師が1年後も継続して勤務している割合。人材確保の課題解決に必須です。

業界平均
80%以上
目標値
85%以上
%
算出方法: (1年後残存看護師数) / (当初採用看護師数) * 100測定頻度: annually

人件費率

重要度:

コスト削減

売上に対する人件費の割合。経営の収益性に大きく影響します。

業界平均
60〜75%
目標値
65%以下
%
算出方法: (月間総人件費) / (月間総売上) * 100測定頻度: 月次

営業利益率

重要度:

経営課題

売上から原価と販売費及び一般管理費を差し引いた利益の割合。事業の健全性を示す総合指標です。

業界平均
5〜15%
目標値
10%以上
%
算出方法: (月間営業利益) / (月間総売上) * 100測定頻度: 月次

オンコール対応件数と手当支給額

重要度:

オペレーション改善

夜間・休日の緊急対応状況とそれに対するコスト。看護師の負担軽減策検討に不可欠です。

業界平均
変動大
目標値
オンコール手当単価の適正化(例: X円以下)
件数/円
算出方法: (月間オンコール手当総額) / (月間オンコール対応件数)測定頻度: 月次

ICTツール導入による記録時間短縮率

重要度:

オペレーション改善

電子記録システムなどのICT導入による記録業務時間の削減率。業務効率化の指標です。

業界平均
10〜20%削減
目標値
15%以上短縮
%
算出方法: ((導入前平均記録時間 - 導入後平均記録時間) / 導入前平均記録時間) * 100測定頻度: 月次

精神科訪問看護提供比率

重要度:

売上向上

総訪問回数に占める精神科訪問看護の割合。専門特化の進捗と収益源の多様化を示します。

業界平均
5〜15%
目標値
10%以上
%
算出方法: (月間精神科訪問看護回数) / (月間総訪問回数) * 100測定頻度: 月次

新規利用者からのリピート・紹介率

重要度:

顧客管理

新規利用者が継続してサービスを利用、または他者を紹介する割合。顧客満足度とサービス品質の指標です。

業界平均
30〜40%
目標値
40%以上
%
算出方法: (継続利用・紹介に繋がった新規利用者数) / (月間新規利用者数) * 100測定頻度: 月次

利用者一人あたり月間訪問回数

重要度:

サービス品質

一人の利用者に月に平均何回訪問しているか。ケアプランの適切性や提供サービスの密度を示します。

業界平均
4〜6回
目標値
5回以上
算出方法: (月間総訪問回数) / (月間利用者数)測定頻度: 月次

BCP(事業継続計画)策定・運用進捗率

重要度:

リスク管理

BCPの策定状況と、計画に基づく訓練・見直しの実施状況。義務化された事業継続性の指標です。

業界平均
運用初期段階
目標値
80%以上
%
算出方法: (策定済み項目数 + 訓練実施回数) / (総項目数 + 目標訓練回数) * 100測定頻度: quarterly

危険信号

月間延べ訪問回数(常勤換算1名あたり): 150回を下回る

スケジュール管理の見直し、訪問ルートの最適化、新規利用者獲得営業の強化

介護・医療保険請求返戻率: 5%を超える

請求業務プロセスの見直し、請求ソフトの活用、担当者のスキルアップ研修、ダブルチェック体制の強化

看護師定着率(1年後): 70%を下回る

労働環境改善(オンコール負担軽減、ICT導入)、給与体系の見直し、キャリアパスの提示、メンタルヘルスサポート強化

居宅介護支援事業所からの新規紹介件数: 月2件を下回る

ケアマネジャーへの定期的な訪問・情報提供強化、地域連携パスへの積極的な参加、ステーションの強み(専門性)のアピール

人件費率: 75%を超える

訪問効率の改善による生産性向上、採用コストの見直し、特定事業所加算取得による収益構造改善

営業利益率: 3%を下回る

全てのコスト構造の見直し、売上向上のためのサービス改善・加算取得検討、業務効率化の徹底

利用者一人あたり月間単価: 50,000円を下回る

サービス提供頻度の見直し、必要な加算(特定事業所加算、24時間対応体制加算、ターミナルケア加算など)の取得状況確認、自費サービスの導入検討

データソース

上記に記載の業界平均値は、厚生労働省の各種調査(例:介護事業経営実態調査)や、全国訪問看護事業協会の統計データ、およびコンサルティング実績に基づく独自推計値を総合的に参照しています。貴ステーションの地域特性や提供サービス内容によって変動するため、あくまで目安としてご活用ください。