自動車整備業のKPIダッシュボード|業界平均と比較できるテンプレート【2026年版】
開業から半年以上が経過し、本格的な事業拡大と収益改善を目指す自動車整備工場の経営者様へ。感覚的な経営判断から脱却し、数値に基づいた精緻な店舗運営を実現するためのKPIダッシュボードテンプレートをご提供します。2026年を見据え、EV/ADAS対応など次世代の課題にも焦点を当てた、自動車整備業ならではのKPIで、売上伸長と効率化を図りましょう。業界平均と比較しながら、自社の強みと弱みを明確にし、具体的な改善策へと繋げてください。
使い方
- ステップ1: まずは自社の過去6ヶ月〜1年間の各KPI実績値を収集し、当ダッシュボードに入力してください。
- ステップ2: 自身の工場の実績値と、業界平均・目標値を比較し、特に乖離が大きい指標(赤字の指標)を特定します。
- ステップ3: 各KPIの「危険信号」と「アクション」を参考に、具体的な改善策を立案し、担当者と実施期限を設定します。
- ステップ4: 定期的に(週次または月次で)各KPIを更新し、改善策の効果測定を行い、PDCAサイクルを回して経営改善を継続します。
平均車検単価
重要度: 高売上
1台あたりの車検で顧客から得られる平均売上。法定費用に加え、適切な整備作業や部品交換による付加価値提案が反映される重要な指標です。
リフト稼働率
重要度: 高オペレーション効率
工場内の主要設備であるリフトが、実際に整備作業に利用されている時間の割合。高額な設備投資に見合う効果を出すため、設備の有効活用度を示す指標として重要です。
整備工賃粗利益率
重要度: 高収益性
整備作業で得られる工賃から、整備士の人件費(変動費部分)などの変動費を差し引いた利益率。技術力の収益化と、適正な工賃設定、効率的な人員配置を示します。
時間当たり工賃売上
重要度: 高生産性
整備士1人が1時間あたりに稼ぎ出す工賃売上。整備士の生産性を示す指標であり、適正な工賃設定や作業効率改善のヒントになります。
再入庫率(6ヶ月以内)
重要度: 高顧客管理, 品質
整備実施後6ヶ月以内に同一箇所または関連箇所で再度入庫した車両の割合。整備品質、顧客満足度、あるいは整備提案内容の適切さを示す重要な指標です。
部品原価率
重要度: 高コスト管理
売上高に占める交換部品や消耗品の仕入れコストの割合。部品商との仕入れ交渉力や、在庫管理の適切さを測る指標です。
人件費率
重要度: 高コスト管理
売上高に占める人件費(給与、賞与、法定福利費など)の割合。整備士不足が深刻な中、適正な人件費管理は経営の生命線となります。
営業利益率
重要度: 高収益性, 経営全体
本業の儲けを示す指標。売上高から売上原価と販管費を差し引いた利益の割合で、工場経営全体の健全性を表します。
月間ADAS校正件数
重要度: 高メニュー・サービス改定, 売上
ADAS(先進運転支援システム)搭載車の普及に伴い、エーミング作業の需要は増加の一途です。この件数は、次世代整備への対応力と、それによる新たな売上確保の状況を示します。
月間EV/HV整備入庫台数
重要度: 高メニュー・サービス改定, 売上
電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)の整備対応力と市場への適応度を示す指標です。高電圧バッテリーや専用診断機への投資が結果として現れているかを確認します。
平均一般整備単価
重要度: 中売上
車検以外のオイル交換、タイヤ交換、法定点検などの一般整備における1件あたりの平均売上。客単価向上施策の効果を測り、付随する部品交換や推奨整備の提案力を評価します。
オンライン予約経由入庫率
重要度: 中顧客管理, 売上
楽天Car車検やEPARK車検といったオンライン予約システムからの集客効率を示す指標です。デジタルチャネル活用度と、ウェブマーケティング施策の効果を評価します。
顧客紹介率
重要度: 中顧客管理, 売上
既存顧客が新たな顧客を紹介してくれる割合。顧客満足度の高さと、口コミによる新規顧客獲得の強さを示す、信頼性の高い集客指標です。
整備士一人当たり売上高
重要度: 高生産性, 人材育成
整備士1人が月間で生み出す売上高。人材の生産性や、整備士のスキルに応じた適正な人員配置、さらには育成の成果を判断する材料となります。
危険信号
月間車検入庫台数: 25台を下回る
売上の根幹が揺らぐ危険信号です。楽天Car車検やEPARK車検での露出強化、過去顧客へのDM送付リスト見直し、休眠顧客への限定キャンペーン実施など、即効性のある集客策を強化してください。
平均車検単価: 70,000円を下回る
利益率低下に直結します。車検時の追加整備提案のロープレ実施、高付加価値サービス(ADAS校正、EV専用点検)のセット提案、見積もり説明時の顧客ヒアリング強化で単価向上を目指しましょう。
リフト稼働率: 60%を下回る
設備の非効率な運営状態です。整備スケジュールの最適化、整備士のマルチスキル化推進、閑散期にはオイル交換やタイヤ交換などの定期メンテナンスキャンペーンを積極的に展開し、予約を平準化してください。
整備工賃粗利益率: 65%を下回る
技術料の回収不足またはコスト超過の可能性があります。作業時間設定の見直し、SST(特殊工具)導入による作業効率化、部品調達価格交渉の見直し、あるいは工賃単価の適正化を検討すべきです。
再入庫率(6ヶ月以内): 15%を超える
整備品質問題や、整備後の顧客への説明不足の可能性が高いです。整備後のダブルチェック体制強化、顧客への整備内容説明の徹底、不具合箇所の記録とフィードバックを通じた整備士への技術研修を強化してください。
営業利益率: 3%を下回る
経営の健全性が危機的状況です。全てのコスト構造(人件費、部品原価、設備費)を緊急で再評価し、集客と単価向上の両面からの抜本的な施策を迅速に実施するとともに、資金繰り計画の緊急見直しが必要です。
データソース
掲載されている業界平均値は、自動車整備振興会発表の統計データや、業界調査機関のレポートを基に、一般的な認証工場の規模を想定して算出したものです。地域や工場の規模、得意分野によって変動する可能性があります。